宅建(宅地建物取引士)とは?仕事内容・独占業務・試験の概要
宅建とは?
宅建は、宅地建物取引士(宅建士)という国家資格の通称です。宅地建物取引業法にもとづく資格で、不動産の売買や賃貸の取引で、買主や借主に重要な事項を説明する役割を担います。
資格の名称は、2015年4月に「宅地建物取引主任者」から「宅地建物取引士」に変わりました。
宅建士にしかできない仕事は?
宅建業法は、次の3つを宅建士だけが行える仕事と定めています。
| 仕事 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 重要事項の説明 | 契約の前に、物件や取引の条件を買主・借主に説明する | 宅建業法35条 |
| 重要事項説明書への記名 | 説明の内容を記した書面に記名する | 宅建業法35条 |
| 契約書面への記名 | 契約の内容を記した書面(37条書面)に記名する | 宅建業法37条 |
- 重要事項の説明は、契約が成立する前に行います
- 説明のときは、宅建士証を提示します
- 2つの書面の違いは35条書面と37条書面の違いで整理しています
なぜ宅建は需要がある?
不動産会社(宅地建物取引業者)は、事務所ごとに、業務に従事する者5人に1人以上の割合で、成年者である専任の宅建士を置くことが義務づけられています(宅建業法31条の3・同法施行規則)。足りなくなったときは、2週間以内に補充などの措置をとらなければなりません。
国土交通省の調査によると、令和6年度末(2025年3月末)の時点で次のとおりです。
- 宅地建物取引業者:132,291業者(11年連続で増加)
- 宅建士の登録者:1,211,760人
宅建試験の概要は?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | 日本国内に住んでいる人なら、年齢・学歴などを問わず受験できる |
| 試験日 | 年1回、例年10月の第3日曜日(令和8年度は10月18日) |
| 試験時間 | 13時〜15時の2時間(登録講習修了者は13時10分から) |
| 出題形式 | 50問・四肢択一(マークシート) |
| 出題分野 | 宅建業法20問、権利関係14問、法令上の制限8問、税・その他8問 |
| 受験手数料 | 8,200円 |
| 合格率 | 18.7%(令和7年度) |
| 合格基準点 | 50問中33点(令和7年度)。年度によって変わる |
試験を実施するのは、一般財団法人不動産適正取引推進機構です。申込みの方法と日程は宅建試験の申込み方法・日程・受験料にまとめています。
試験に合格したら、すぐ宅建士になれる?
合格しただけでは、宅建士として仕事はできません。次の3段階があります。
- 試験に合格する
- 都道府県知事の登録を受ける。宅建業の実務経験が2年以上あるか、登録実務講習を修了していることが必要です
- 宅建士証の交付を受ける。宅建士証の有効期間は5年です
実務経験が2年に満たない人は、登録実務講習を修了すれば登録を申請できます。詳しくは宅建合格後の流れをご覧ください。
宅建はどんな仕事に活かせる?
宅建士が欠かせないのは不動産の取引ですが、資格で学ぶ民法や法令の知識は、ほかの仕事でも使われます。
- 不動産会社(売買・賃貸の仲介、分譲)
- 建設会社・ハウスメーカー(自社で建てた物件の販売)
- 金融機関(不動産を担保にした融資の審査)
- 不動産の管理会社
活かし方は宅建士は取得後どう活かせる?で紹介しています。
宅建の勉強は何から始める?
出題の4割を占める宅建業法から始めるのが基本です。そのうえで、権利関係(民法など)、法令上の制限、税の順に進めます。
- 合格率と勉強時間の目安:宅建の合格率は18.7%|難易度と必要な勉強時間の目安
- 分野ごとの出題数:宅建試験の問題数は全50問
- 過去問の使い方:宅建の過去問は何年分・何周必要?
よくある質問
宅建とは何ですか?
宅地建物取引士(宅建士)という国家資格の通称です。宅地建物取引業法にもとづく資格で、不動産の売買や賃貸の取引で、重要事項の説明などを行います。
宅建士にしかできない仕事は何ですか?
重要事項の説明、重要事項説明書(35条書面)への記名、契約書面(37条書面)への記名の3つです。いずれも宅地建物取引業法で宅建士が行うと定められています。
宅建試験に受験資格はありますか?
日本国内に住んでいる人なら、年齢・学歴などを問わず受験できます。
宅建試験はいつ行われますか?
年1回、例年10月の第3日曜日です。令和8年度(2026年度)は10月18日(日)13時〜15時に実施されます。
宅建試験に合格すれば、すぐ宅建士として働けますか?
合格だけでは働けません。都道府県知事の登録を受け、宅建士証の交付を受ける必要があります。登録には、宅建業の実務経験が2年以上あるか、登録実務講習を修了していることが必要です。
不動産会社に宅建士は何人必要ですか?
事務所ごとに、業務に従事する者5人に1人以上の割合で、成年者である専任の宅建士を置く必要があります(宅地建物取引業法31条の3・同法施行規則)。